「春の七草」の秘密

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1月7日は、こちらを食べました。
案外と古くからの習慣を踏襲している私、
「七草がゆ」ですね。

セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、
ホトケノザ、スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)
……と。

子供の頃は、お粥なんて嫌いだった私です。
「何で、こんなものを食べるんだろう?」と
思っていたものですが、
いつのまにかこれを「美味しい」と思う
大人になっていたんですね……。
しみじみ。

これを食べる理由は、
「邪気を払うため」。

1月7日の「人日の節句」に
縁起のいい「7」という数字にかけて
始まったものだとか。
「ラッキーセブン」を愛するのは、
古代日本も同じだったんですね。

ただ、これで完全に邪気が払われるかといえば、
じつは昔の習慣とは異なっています。

平安時代には行なわれていたらしい
「七草がゆ」の習慣ですが、
現代は大事な部分が欠けています。

それは、そもそもの「七草」を
「摘んでくる」……という行事。

これが「若菜摘み」と呼ばれ、
食べることとセットになった
邪気を払うための慣習だったわけです。

だから「春の七草」は、
ほとんどその辺に生えている
「食べられる草」で成り立っていた……。

いや、カブとか大根とか、
それ、畑で採れる作物でしょ……と
思うかもしれません。

でも、本来の「春の七草」は、
あわ、ひえ、きび、胡麻など、
昔は田んぼの畦道で採れていたようなもの
ばかりだったようなんですね。
今の七草が定着したのは、
中世になってからのようです。

いずれにしろ自然の中の恵みを、
自分たちで取ってきて、
それをありがたくいただくから意味があった。

今は衛生上、難しいところもありますが、
その意味は私たち、
忘れてはいけないのかもしれませんね。

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