ゴリラはすべて知っている……!
- 2024/4/10
- できる人研究所
先日、近くの通りを歩いていて、
ふと車道の反対側を見ると、
いきなり目が合ってしまった……。
これ、ビックリしますよね。
会社のオフィスのようですが、当日は日曜日でお休み。
彼はただ1人、通りのほうを見つめていました。
一体何の意味があって、置いてあるのだろうか……?
調べると等身大のゴリラのフィギュア、
楽天とかで16万円で売っていました。
縁起物なんですかね。
それでも平和を祈願してゴリラを置く
……というのは、
それはそれで意味があるのかもしれない。
じつはゴリラの生態がわかってきたのは、
本当に最近のこと。
なんせ発見されたのも、19世紀後半ですから、
ずっと「謎の動物」だったんです。
それでこの外見ですから、
かつては「凶悪な動物」のように思われていました。
でも、ゴリラの専門家、山際壽一先生によれば、
極めて彼らは平和的な動物。
何でも「ゴリラの民主主義」という行動が
知られているんだそうですね。
それはたとえば群れのリーダーが、
ワガママを通そうとする。
胸を叩いてドラミングをし、
「こっちへ移動するぞ」と、
皆を自分の思う方向へ
誘導しようとしたとしましょう。
ところが群れの集団はまだ、食事をしたりしていて、
リーダーのワガママを聞きたくない。
あるいは多くの個体が水辺があったりする、
別な方向へ移動したがっている。
そんなときは多数決のような形で、
リーダー以外のゴリラが協議し、結果
「リーダーの命令を無視しよう」ということになったら、
全員でそれを実行するんだそうです。
皆が言うことを聞かないなら、
リーダーも仕方ないから、全体意見に従う。
それで争いごとを避け、
群れから脱落者も出ないようにしているんですね。
考えてみれば、こんな単純なこともできない組織は
人間世界にたくさん存在します。
だから、側から見ると誰しもが
「やっていることがおかしい」と見えるガザ地区で
半年経っても戦闘が続いているし、
何年も維持されているブラック企業が平気である。
一体どっちが進化した霊長類なのか、
私たちはつくづく驕ってはいけないと思いますが、
あるいはそんな人類を諭すために
このゴリラは存在しているのだろうか?
視線の先は、ずっと遠くを見ているようにも
感じますよね。