新緑のころ

若葉ころ……First of May、
なんていう懐かしい曲を果たして今、
どれほどの人が知っているかですが、
公園に行くと、そんな風景が見られますね。

目立った花はあまりない。
でも、緑が輝いていて、
木々はより豊かになっているように見える。

それはそのはずで、緑の葉は、植物にとって
光合成を行なう
「エネルギー吸収源」にあたるわけです。

その「エネルギー吸収源」がすべて再生されて、
最強の戦力が整った状態が、
今、作られているということ。
イキイキしないわけがありませんよね。

でも、なんでこの時期、植物はそうなるのだろう?

5月だから……?
夏になる前だから……?

それはその通りなのですが、
ならばどうして冬の間は、
葉っぱを落とすのだろう?

これは効率を考えてのこと……なんだそうですね。

ご存じのように、植物は光合成を行ない、
二酸化炭素から酸素を生成します。
その過程で、デンプンなどの栄養素をつくる。

一方で、葉っぱというのは「呼吸」もしています。
酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出す。
そのためにデンプンなどの栄養素を
消費もします。

太陽の光が強い夏の季節には、
強く長く当たる日光があるから、
光合成で生成される栄養素が、
消費される栄養素を上回る。

けれども冬にそれが弱くなると、
生成される栄養素が少なくなり、
消費過剰の赤字経営になってしまう……。

そこで秋から冬に葉っぱを落とし、
彼らは「守る経営」に専念するわけです。

なるほど、まあ会社の従業員を
そのたびに入れ替えていたら、
労働省に怒られそうですが、
落葉樹はそんなふうに
「身の丈にあった経営」をして
新緑の時期から
「積極モード」に入っていくわけですね。

こうした考え方は、
ビジネスをする上でも重要なのかもしれない。
身の丈に合わせながら、
チャンスに集中して力を注ぐことは
考えていきたいものです。

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