傷ついても負けないアゲハの物語

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朝、ウォーキングをしているときですが、
目の前をヒラヒラ飛ぶ物体がよぎりました。

蝶かな……?
見ると、アゲハチョウのようです。
もう夏も近いな……なんて思うのですが、
よく見ると、どうもおかしい。

近くをヒラヒラ飛びながら、一向に遠くに行かない。
やけにスピードも遅く、
「飛翔している」というよりは、
落ち葉が舞っているように見える……。

試しにスマホを掲げたら、
写真も簡単に撮れてしまいました。
通常はこんな簡単に撮れないですよね。

写真には「保育者募集」のポスターが写ってますが、
向こう側は幼稚園の庭。
花もたくさんあるから、
そっちへ飛ぼうとしているのだろうけれど、
どうも方向がうまく定まらない……。

それでアゲハチョウをよく見ると、
どうやら後ろの羽が一枚、
欠けてしまっているようですね。

実は蝶の羽というのは、
かなり複雑な動き方をしていて、
機械などで再現するのは非常に難しいとか。

いずれにしろ4枚の羽を使って
「揚力」や「推力」を上手に作り出すから、
華麗な飛翔が可能なわけです。

そこで羽が1枚欠ければ、
飛ぶ力はずいぶんと妨げられます。
ところが、蛹から孵化するときに失敗したり、
蜘蛛やらカマキリや鳥などに捕まったり、
さらには人間の網にかかったりして、
チョウの羽が破損することは、ごく普通にあり得ること。

このアゲハチョウも、なんらかのトラブルに巻き込まれ、
健常な状態ではなくなってしまったのでしょう。

では、どうするのか?
目の前のチョウを見れば、一目瞭然です!
それでも「飛ぶ」んですね。

ノロノロの飛び方で、方向も定まらない。
風が吹けば、自分の体が飛ばされるかもしれない。
でも、ひと夏の間に花の蜜を集め、
つがいとなり、次の世代を残していく。
リスクはあるけど、
そのために生まれてきたのだから、
可能な限り生存し、役割を果たす。

傷ついた体だろうが、この子にとって、
やるべきことは何も変わらない。
だから懸命に3枚の羽で飛び続けているわけです。

頑張って最後まで、人生をまっとうしてほしい。
そんなふうに思いますよね。

ただ、生をもって生まれたのは
私たちだって同じことです。
小さなチョウに負けてはいられない、
弱音を吐かず、
やるべきことをやっていきましょう!

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