江戸のプロデューサーから学べる「たくさんのこと」

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オリンピックは佳境に入っていますが、
今日は新しく発売される
お友だちの本の紹介です。

車浮代さんの
『蔦屋重三郎と江戸文化を創った13人』
(PHP文庫、990円)
8月5日の発売ですね。→こちらアマゾン

蔦屋重三郎といえば、江戸で出版社を興し、
成功した人物。

著名な作家たちのほか、
絵師の喜多川歌麿や写楽を大成させた
名プロデューサーとして知られています。
来年の大河ドラマの主人公でもありますね。
横浜流星さんが演じます。

そして江戸文化の研究家である車浮代さんは、
小説家として
『蔦重の教え』なども書いています。

本書はそんな車さんが、
蔦屋重三郎の功績やその考え方。
さらに彼がプロデューサーとして大成させた
13人の大勢の作家や絵師について、
わかりやすく解説した本です。

取り上げられているのは、喜多川歌麿、葛飾北斎、
北尾重政、勝川春章、鍬形蕙斎(北尾政美)、十返舎一九、
朋誠堂喜三二、山東京伝(北尾政演)、曲亭馬琴、
恋川春町、四方赤良(大田南畝)、石川雅望(宿屋飯盛)、
そして東洲斎写楽。

彼らの詳細や蔦屋重三郎について、
「詳しく知っている」という人は少ないでしょう。
大河ドラマの主人公になるまで、
「聞いたことがなかった」という人も多いのでは?
学校の日本史でも、あまり取り上げないですものね。

しかし、彼のことは知れば知るほど、
すごい人物だとわかります。

「売れるもの」を
次々と江戸で仕掛けたアイデア人であり、
喜多川歌麿や返舎一九、山東京伝など、
海のものとも山のものとも知れなかった
無名のクリエイターを、
江戸文化を代表するアーティストや作家に
育て上げました。

だいたい「写楽」なんていう浮世絵師は、
いまだに「正体不明」であるわけです。
蔦屋重三郎が数ヶ月だけ、
世の中に登場させた「謎のアーティスト」。

そんなすごいプロデューサーでありながらも、
世の中を締めつけた「寛政の改革」と公然と戦い、
人情家として、仲間たちをずっと守り続けた。

さらに加えると、
遊女たちが体を売る吉原に生まれ、
社会の掃き溜めのような存在だったこの街を、
観光地や文化発信地として際立たせた
社会改革者でもあったわけです。

本書はそんな蔦屋重三郎のやったことが
簡単にわかる入門書。
来年のドラマに備えた知識が身につくと同時に、
仕事にも役立つことこの上ないですね。
江戸の文学や出版のこと、
また浮世絵のことも学べます。

日本人の必須知識として、
ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?

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