「芋ようかん」の仕事術

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こちら鮮やかな黄色い立方体は、
目黒の「玉川屋」という和菓子屋で売っている
「芋ようかん」。

140円と値段は高くないのです、
この時期しか売っていない、
非常にレアなお菓子です。

ほとんど芋以外の材料を使わず、
そのため賞味期限も1日しかないのですが、
本当に「イモ」そのもので美味しいですよね。

有名な「舟和」に比べると、
少し硬さがあって、
ようかんっぽさは、高いかもしれません。

じつは「芋ようかん」の原型は、
すでに江戸時代にあったそうです。
芋をほぐして成形したお菓子で、
「番太郎菓子」と呼ばれていたとか。
今の駄菓子に近いものがあります。

これが「ようかん」になったのは、
実際の「ようかん」の
代用にしようと考えたから。

というのも、
砂糖をふんだんに使った「ようかん」は、
かなり高級なお菓子で
なかなか庶民の口には入らなかったとのこと。

それがサツマイモなら廉価で
お菓子を作れる……ということで、
今の舟和さんが、
浅草で売り出したのがきっかけなんですね。

とくに戦後というのは、
なかなか砂糖が入手できず、
食べ物が不足している状況下で、
「スイーツなんて贅沢なこと言ってんじゃないよ」
といった空気が、世の中に漂っていました。

そんな中で、
「大丈夫、私たちにはイモがあるじゃない!」と
登場したサツマイモ原料のお菓子は、
日本人に「甘いものを食べる喜び」を
与えるのみならず、
「生きていれば、
こんな小さな喜ぶに出くわすことだってできるんだ」と、
頑張って生をつないでいくエネルギーを
提供したとのこと。

いずれにしろ、
美味しいものがたくさん増えていく秋です。
ぜひ楽しんでいきましょう。

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