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世界で初めて商業的に上映された映画
- 2024/12/29
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画像はYouTubeで見ることができます。
世界で初めてお客さんを集めて上映された映画、
『工場の出口』という作品だとのこと。
50秒くらいの作品ですから、
いまの「動画」に近いかもしれません。
工場からぞろぞろ出てくる女性の工員さんたちを、
ただ出口から撮っただけ……ですが、
こんなお洒落に着飾ったご婦人たちが。
実は19世紀末当時のパリでは、
工場勤めをしていたんですね。
ちょっと面白い……。
「シネマトグラフ」と呼ばれる技術で撮影された、
この映画。
今から129年前の1895年の12月28日に、
お客さんを集めて初めて上映されました。
だから年末の28日は、
「映画上映の日」とか「シネマトグラフの日」と
呼ばれているそうです。
この映画イベントを始めたのは、
「シネマトグラフ」の発明者であり、
「映画の父」と呼ばれる
フランスのリュミエール兄弟。
兄のオーギュストと弟のルイ。
初の映画を上映したときは2人とも30代でした。
彼らは本職が写真屋さんで、
写真乾板の技術を改良して工場を作るほど、
優れたエンジニアだった人。
ちょうど1894年、エジソンが
「キネトスコープ」を売り出します。
「のぞき窓から動画が観れる」という機械ですね。
リュミエール兄弟はこれを見て、
「スクリーンに動画を映し出して
観ることができないか」と研究を開始。
1年くらいで映写機を開発し、
初の商業映画をパリで映画を上映することに
成功するんですね。
その後、2人はリュミエール協会を立ち上げ、
世界中にカメラマンを派遣して、記録映画を撮影。
さらにこの技術をエジソンも発展させ、
映画会社が誕生し、本格的な
「映画の時代」が始まっていくわけです。
ただ、リュミエール兄弟は
あまり映画自体に興味がなく、
権利は早々と売ってしまったとか。
それでも技術改革には熱心で、
1907年には、世界初の
「カラー写真」を発売しています。
画像や動画の時代になった現在から見れば、
彼らの功績は、
ものすごく大きかったと言えますね。